March 07, 2004 | 赤川次郎は朝日新聞の社説

■赤川次郎:「人形は口ほどにものを言い」,小学館

文楽好きのぽた子さんが買ってきた本。ぱらぱらとつまみ読みをする。本の内容に関しては「ぽた子日記」に譲るとして,ちょい雑感を。

これまで赤川次郎って単なる子供向けの流行作家だと妙な偏見を持ってましたが(すみません),文楽や歌舞伎,オペラなどにも造詣が深く,決して嫌味ではない薀蓄も楽しい好感の持てる本でした。本人が評論自体で食っていってるわけでないのが功を奏してか,関係者に遠慮なくズバズバものを言うストレートな表現も非常に気に入りました。
が,しかし。
やはり,私は赤川次郎が苦手です。どこが苦手かって,・・・その文体が。良い悪いではなく,好き嫌いの次元かもしれませんが。どーしても不快なんです。すみません。これってどこかで味わった不快感・・・,とよくよく考えたら,あ,そうか,朝日新聞の社説と同じだ。ということに気がつきました。
ほぼワンセンテンスごとに改行をするブツ切れの文章,リズム感がない澱んだ文章の流れ,接続詞が少なく論理的な制御が見られない構成・・・などなど。ま,確かに斜め読み・速読はしやすい構成ですね。その方が多くの読者にとって読みやすいんだとは思います。だからこそ,多くの人に読まれるんだと思いますが。でも,ここでは思いっきり私の個人的意見(ではないことを密かに期待しつつ)を敢えて述べさせていただきます。私はこういう日本語は好きではありません。ごめんなさい。
というわけで,内容は非常に面白ろくてためになったけれど,妙に釈然としない,まさに新聞の社説を延々読まされているような苦い苦い読後感でした。

Category: 1. book
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