January 21, 2004 | 金原ひとみ

 毎年,芥川賞には興味はないし(ぽた郎はあまのじゃくだからベストセラーは読まない。ブームが去ってから読む(笑)),二人とも女性で最年少だから,とかも別段興味はないが,金原ひとみはちょっと惹かれるものが出てきました。1/20付の朝日の夕刊に載っていた文章をたまたま読んで,ああこの人はうまいな,と思わず唸ってしまいました。
 ぽた郎が気に入ったフレーズ。「答えを求める人はこぞってハリウッドばかり観る。本当は答えなどないし,なくてもいいし,いらないし,バカバカしいのに。」
 内容もさることながら,その文体が,一見テキトーに思いついたままに書きなぐられているような軽薄に(と軽薄な人にとっては)見える文体が,ぽた郎はいたく気に入りました。思わず,計算されてる・・・,と読後,呟いたほど。声に出して読むとよくわかります(おっさんが声に出して読んでも非常に見苦しいのでできれば女性に読んでもらった方がよいでしょうが)。これは喋り言葉ではありません。「言文一致」の文章です。
 一見,だらだらと喋ったように見えて,(論理的に?直感的に?)丁寧に練られており,しかも古語(おやぢ言葉)ではない文章。バブル期の両村上や吉本ばなな,山田詠美とは違う軽ろやかさです。そう,地に足ついた軽やかさ,かな。うまい・・・。の一言です。
 ま,新聞に寄せる単なる寄稿文だけでは即断できかねますが,それでも,読んでみてもよいかも,と多くの(少なくとも私だけではない)読者に思わせる魅力の光を放つものではありました。今後が楽しみ。

Category: 1. book
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